マーキングペン








中綿または液式のインク貯蔵体であり毛細管現象によって 先端のペン先にインクを誘導しているペンである。
そして、マーキングとは「マークする」と言う広い意味に用いられ、 文字を書くと言う事だけに限らず、描く・線を引く・印をつける、 と言った様々な用途を指している。




マーカーの歴史

幅広い素材(そざい)に書けるのがマーキングペン最大の特長。

マーキングペンは、1946年にアメリカで誕生したのがはじまりとされています。 その後、1951年に日本からアメリカにわたった「米国産業視察団(べいこくさんぎょうしさつだん)」 の目にとまり、日本に持ち帰られたとされています。当時、持ち帰ったマーキングペンは「フエルトマー カー」とよばれていましたが、その筆記具を国内メーカーが研究し、マーキングペンが誕生しました。 いまもマーキングペンは、ペン先の形、サイズ、インクの種類などにより、多種多様に進化をとげています。

 

国産初の蛍光(けいこう)ペンはトンボ鉛筆から。

トンボ鉛筆が、マーキングペンをはじめて発売したのは1958年。「ドライインク」という名前の油性(ゆせい) マーカーで、ガラスせいの容器(ようき)に入っていました。 1961年には「ドライW」というえんぴつ型(がた)水性(すいせい)マーキングペンを世界で初めて発売。 さらに、1968年には、オーバーヘッドプロジェクター用のペン「プロジェクターペン」を世界で初めて発売 するなど、トンボ鉛筆では新しいマーキングペンをたくさん発明しています。いまではおなじみの蛍光(けい こう)ペンも、1974年に発売したトンボ鉛筆の「暗記ペン蛍光」が日本製(せい)第一号でした。


その後も、トンボ鉛筆のマーキングペンの進化は続きます。1981年には、今では女子中高生の定番となった カラーサインペン「プレイカラー」を発売。発売当初は「メモペン」という名前で4色でしたが、その後、 全36色のラインナップになりました。ノートや手紙にカラフルな文字やイラストを書くのに使われ、人気 となっています。


1984年には、筆ペンと細字のツインタイプが特長の「デュアルブラッシュペンABT」を発売し、世界中の デザイナーの人たちから支持(しじ)を得(え)ました。近年では、ハンドレタリングブームにより人気も 一段と高まり世界中で注目を集めるようになりました。1996年には、ペン先を樹脂(じゅし)でコーティン グした蛍光ペン「蛍コート」を発売。ペン先がつぶれにくく、インクで定規(じょうぎ)をよごすこともない 画期的な蛍光(けいこう)ペンです。その他、筆ペン、名前書きペンなどいろいろな用途(ようと)に使える マーキングペンを発売しています。


マーキングペンができるまで


①インクを作る

インクの原料となる着色剤(ちゃくしょくざい)、 溶剤(ようざい)、添加剤(てんかざい)を、 配合釜(はいごうがま)の中に入れてよくまぜあわせる。




② インクを中綿に入れる

中綿(わた)をインクに直接ひたして、インクを吸い上げる。




③組み立てる

プラスチックの軸(じく)に中綿を入れ、ペン先を取り付け、キャップをはめる。 インクの充填(じゅうてん)から組み立てまでを機械で行うこともある。 最後にできあがったマーカーの検査をして完成!